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「1分当たり100万ドル損失」のシステム障害 (WIRED.jp)


ニューヨーク証券取引所の立会場(2008年8月撮影)。画像はWikimedia Commons

ニューヨーク株式市場で8月1日(米国時間)、マーケットメーカー(常時売買価格を提示している、金融商品市場の売買の流れを作ることができるディーラーのこと)であるナイト・キャピタル・グループのアルゴリズムを用いた株式取引システムに障害が発生した。

ナイト・キャピタル・グループは声明で、45分間の障害により「約4億4,000万ドルの税引前損失を出した」ことを明らかにした。

ナイト・キャピタル・グループは、2012年第2四半期決算で2億8,900万ドルの売り上げを計上した。つまり、1日だけの損失で破産に追い込まれる可能性があるということだ。

投資家も同じ考えらしく、大慌てで同社株を投げ売りした。同社株の2日の終値は1日で60%以上下落し、2.58ドルとなった。

ナイト・キャピタル・グループは、今回の損失が会社の自己資本に「深刻な影響」を与えたと述べた。同社はさらに、「資本強化のために戦略的、財務的な代替手段を積極的に追求している」と付け加えた。

※ナイト・キャピタル・グループは8月6日、プライベートエクイティー大手ブラックストーン・グループなどから総額4億ドルの支援を受けたと発表した。ウォール街で行われる取引において、コンピューターを使った超高速取引は全取引の約7割に上ると推定されている(日本語版記
TEXT BY CYRUS FARIVAR事)。2010年5月6日には、ダウ・ジョーンズ工業株平均で複数のアルゴリズムが自動反応した「フラッシュクラッシュ」が起き、アクセンチュアの株が二束三文で売りに出されたり、アップル株が10万ドルになったりした(その後どちらの取引も無効になった)。米証券取引委員会(SEC)は、株価が5分間に10%以上の変動を見せた場合、自動的に取引を停止することを定めた暴落防止策等を打ち出した(日本語版記事)。
原文(English)
WIRED NEWS (日本語)

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